「 ひとりとひとり」
ひとりの珈琲屋とひとりの菓子屋が
珈琲と焼き菓子をお持ちします。
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わたしたちはどこまでも
交わることのない
交わることのできない
ひとりのひとだけれど
だから、よくて
だから、うつくしい。
庭文庫さんに訪れる度
そんなことを思う。
ひとりひとりが生きるこの場所で。
ひとりと、ひとりと、みなさんと。
こころ重なり合う日を。
優しさと温かさを紡げる日を。
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日時:2024.07.14(日) 13:00-18:00
場所:庭文庫
珈琲 : @_____.tou
菓子:@_suga.coffee_
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珈琲を淹れてくれるYuito Sugaharaくんは、身体は大きいけれど、すごく繊細で感覚に優れた方で、彼の淹れる珈琲は、凛と静かな池の水を黙って静かに眺めている時のような、そんな麗しく、美しい味がする。
前に彼が僕に彼の珈琲を淹れてくれた時のことを思い出しながら書いている。
優しく、ほう、と深く息をつける、深みのある味わいと薫りの珈琲。けれどその深みは、濃いというよりも、豊穣な光のようなかろやかな舞いを感じさせる。まろみを帯びた哀しき光。それは大変にうつくしい。
お菓子を作ってくれるami hayasakaさんを連れてきてくれたのは彼だ。
amiさん、「とう」の作るお菓子は、ほんのりとしたさびしさや哀しみと共にある、けれど、芯から、生きようとしている。ほろり、しんみりと、そのあたたかみを身体の深くに感じ入り、思わず、ほろり、泣きそうになる。あわく、凛とした、その淡さと強さ。amiさんそのもののようなお菓子。
僕はふたりのそれぞれのその、珈琲と、お菓子、それを作り、それを差し出す、そのふたりの行いに、尊敬の念を感じています。
ふたり、ひとり、ひとり、それぞれが、確かにそれぞれにしか作ることのできないものを作り、人に差し出すことができる。
その確かさ。その、それぞれにしかできないことを、それぞれに大切な行為を、しっかりと生きている。そんな味がする。それは、すごいことだと思う。
僕は、ふたりのことが、その、ひとり、と、ひとり、のことが、とても、好きだ。
庭文庫に、彼らが来て、いて、
珈琲とお菓子を出してくれる。
僕ももちろん味わうし、
みなさんにもぜひ味わいにきてほしいですほんとうに。
きっと、それはなにか、
生きてあること
生きて作ること
なにかをそっと手渡すことの意味を深く
味わわせてくれる
僕は、
そう
思っています。
よかったら。ぜひ。